大橋秀行が不惑ならば、オニも本日をもって四捨五で40しっとるけのけに突入。俺の中で永遠の24歳（引退時の年齢）のオニが35歳になっただなんてちょっと信じられない。24歳をとうに昔に越しても、俺なんて未だにこの様。オニってつくづくスゲーなぁと改めて思った次第だ。いつになったら、24歳の時のオニの精神年齢に追いつけるんだろ？それは俺の人生のテーマだな。それはさておき、毎度毎度エキサイトマッチ観戦記では非常に申し訳ないんで、たまには（後楽園）ホールにでも行ってみっかっつうことで、折角だから今回は第37回ロッキーカーニバル観戦記をお届けしようかと。
■S・フライ級10回戦 日本フライ級#5 中広大悟（広島三栄） <10回判定3-0> 同級#2 高橋巧（ロッキー）
13勝全KO無敗1分の若手イケメソホープと、これまた11戦全勝（4KO）の隠れた逸材が、タイトルマッチに辿り着く前段階のノンタイトル戦で雌雄を決するところに、ティムポが激しくソリアーノした俺だけど、心底ホールに足を伸ばして良かった。ホント、秘宝の数少ない目撃者になれた満足感でお腹ｲﾊﾟｰｲ。トップスピードに乗って切れ味の鋭い攻撃を見せる中広が試合開始後間もなく閃光の右アッパーで高橋をぐらつかせると、2回には”白面のKO貴公子”（団鬼六命名。ニュートラルコーナー側のリングサイド最前列いたけど、このニックネームはイマイチですよ、センセー）の顔を早くも鮮血で染めさせ、以降も独壇場の展開に終始、高橋に素材の違いを見せ付けるような内容で、ワンサイドの判定勝ちを収めた。とにかく距離感、身のこなし、パンチのスピード、切れ、当て勘etc、長所ばかりが際立っていた中広の軽快な動きに見とれちゃったYO★さすが高校サカーの強豪、広島皆実でインターハイ制覇時のベンチ入りメンバーだった経歴の持ち主だけあって、運動能力がめちゃめちゃ高けえし、アウトボクシングもさることながら、クロスレンジでの攻防もソツなくこなして高橋を翻弄していたのを見ると、卓越したボクシングセンスも感じた。ヘアスタイルのせいか全体的な雰囲気がオーランド・カニザレス（元IBF世界バンタム級王者）に挑戦した頃のクラレンス・アダムス（元WBA世界S・バンタム級王者）っぽいかな。近い将来、日本は間違いなく制覇するだろうし、広島のジム初の世界王者誕生もまんざらじゃねえぞといとも簡単に魅了されちまったさ。竹原慎二、坂田健史、小島英次、稲田千賢など、広島出身の好選手は数多く存在しても、広島のジム所属の金の卵は稀有な存在だけに、悪いことは言わねえから、地元テレビ局はバックアップをしてやれ。TBSのアナくぼﾀﾝのよしみ（高校の先輩）でRCC辺りで。一方、可愛い顔した高橋の根性と打たれ強さも見上げたもの。コウジといい、佐藤修といい、甘いマスクの選手程、気合系は多いんだよな。中広が倒せなかったのをマイナス評価するよりも、倒れなかった実写版一歩のタフネスを称えてやって欲しい。そしておまいら、騙されたと思って中広大悟の名前、しかと覚えておくように。次は荻原次晴似の中野博（畑中）と拳を交えてみてはどうだ？実現したら、名古屋でも広島でも遠征するぞ。
■S・フライ級10回戦 ジュン・エラハム（比） <TKO10回> 横山啓介（JBスポーツ）
体格のフレームで一回り大きい横山は立ち上がりからプレッシャーをかけてエラハムをロープに詰め、ボディへのフックをヒットさせていくものの、フィリピーナの柔軟性の前にクリーンヒットが奪えず、明確な優勢を印象付けられずに前半3ラウンズを終了。4回からはエラハムが小刻みにスイッチしながら運動量で横山をコントロールし始めると、ジャブや左ストレートをタイムリーにヒットさせるシーンが増え出して、流れがはっきりと傾く。以降横山はポイントを垂れ流す一方。6回にはスイッチ際のエラハムの左ストレートをもろに食らって、横山のヒザが突っ張ると、同様の光景が頻繁に目をつくようになり、最後は軽打を数多く浴びた末に、レフェリーに救い出された。
■S・フライ級8回戦 大嶽正史（石橋） <判定8回> 佐藤康史（ワタナベ）
大嶽は、鈴木誠（野口、元日本ミニマム級王者）の動きを滑らかにして、迫力を差っ引いたような印象。前足（左足）でリズムを取る構えを見る限り、空手もしくはキック出身か？チケットを売り捌く営業能力に長けているのか、リングサイドには大嶽を応援する人がやたら多かったのも印象的。試合自体はこちらもワンサイド。スピードはそこそこある大嶽にはコンビネーションが2発で止まるきらいが感じられたから、もっとコンパクトに連打をまとめられるようになれば、上への可能性も開けてくるんじゃなかろうかと。
この駄文をシコシコ打ってる最中にインターホンが鳴ったから、もし可愛いオネーチャンの営業だったらﾑﾌﾌなんて淡い期待を込めて出てみたら、おばあちゃんでさ、「地域の治安を守るための防犯強化の嘆願書を出したいんで、署名してくれないか」って頼んでくるから、自動車盗難の被害者としてとりあえず話は聞いてやってたら、用紙の中にある文字を発見してしまった訳ですよ。「公」とか「明」とか「党」っていう字をね。即座に断ったけどさ、雨が降る中、住民の少ない地域を歩き回るおばあちゃんに、ご苦労様としか声をかけられなかった自分自身に何て言うんですか、罪悪感。いろんな意味で気持ちが晴れない。文章が支離滅裂なのは、心が乱されたせいだ。某団体よ、子供や老人を使って情で訴えかけるやり方は卑怯だ、ゴルァ。ここまで話を明後日の方向まで脱線できる俺ってスゲー。しかもベクトルがプチデンジャラス。個人的におばあちゃんはがんがれ。
俺の採点ではボクシングセンスに大きく勝るターバーの2ポイント勝ち。でもジョンソンのひたむきにポイントが流れた判定には異議ナシ。余裕かまして受けに回ったターバーに対して、ジョンソンは遮二無二前進してパンチを繰り出した初回の攻防に、この試合の全てが凝縮されてたな。「下がりながらのターバーのパンチには威力はない。絶えずプレッシャーをかけて押し込んでおきゃ、相手の持ち味は殺せる」とジャマイカンにみすみす手応えを掴ませてしまったのが、ターバー最大の敗因。技術ではなく、心理戦で躓いたという意味じゃ自滅だよな。最近、俺が好んで使う「人間力」での負けってヤツ。リーチ差を活かして、横に動けている時は、コントロールできていたのに、それが長続きしなかったのは、初っ端に楔を打ちに行かなかったのが後々まで響いたね。反対にジョンソンは旗色が悪くなりかけると、咄嗟にストレート主体の攻撃に切り換えるなど（7回）、不器用そうに見えて機転が利くクレバーさに感心させられた。試合の感想を一言でまとめるなら、実写版「ウサギと亀」。ターバーはジョンソンを見くびってたところがあったと思うし、ジョンソンはハングリーだったな。それでも試合は一進一退のシーソーゲームで、非常に楽しめた。試合外の雑記は、ゾマホンみたいな香具師が結構座ってたリングサイドの「ここが変だよ日本人」の収録スタジオ化萌え。あとジョンソン、ロイ戦を見た時から誰かに似てると思っていたが、品庄の五反田だ！